■テナントビル
[2004]
工事種別:新築工事
構造設計:エスフォルム / 大内彰
施工:翔洋
東京都渋谷区
おおかたのテナントビルと違わず、この建築に要求された解は、より広い床面積と汎用性を備えたスケルトンであった。15坪の狭小地に一般的な角形鋼管による構造を組むと、柱型による凸凹がデッドスペースを生む。この建物では凹型の敷地形状を活かしながら大型のH型鋼をメインフレームとして配置し、細いトラス状のフレームがそれを受ける構造にすることでデッドスペースの解消を図った。又、H鋼柱間にできる空間は吹抜になっているが床板を設置できるようにもなっている。そのため上下階の設備配管に利用することもでき、十分な奥行きがあるためカウンターテーブルや棚等を設置するには丁度良いスペースとなっている。
「ごっぱっぱ」と呼称される断面が588×300のメインフレームはいかにもこの狭小敷地には不釣り合いで、施工中、道行く人々に「何階建ての建物?」と聞かれた。